シュロス・カステル(ドイツ・フランケン)のグローセスゲヴェックスを約1年半ぶりに思い切って開けてみました。
2005er カステラー シュロスベルク
リースリング シュペートレーゼ トロッケン グローセスゲヴェックス
…カラーは濃い目で粘性があり、グラスを回すと美しいアーチが描かれます。洋ナシなど熟した果物の香りは落ち着きがあり、熟成したジルヴァーナーのように鼻腔の奥で感じます。口に含むと苦みばしった辛口の味わいがじわりと広がり、一瞬ジルヴァーナーのグローセスゲヴェックスと間違えたかなと思いますが、屈強そうな酸がすぐに後を追ってきます。かなり手強そうな第一印象も程なく酸が落ち着いてくると幾分柔らかになり、中盤を過ぎるとリースリングらしい甘味が広がってきます。1本で幾つもの表情を見せるのはさすがこのクラスならでは、前回に比べ味わいはより充実感を増したように感じられます。一貫して変わらないのは飲んだ後の長い余韻と、いかにもフランケン、いかにもシュタイガーヴァルトと納得させられるキレのよい男性的味香です。
このワインの良さを十分に引き出すためにはやや高めの温度がベストです。